観光地鴫山(しぎやま)の姫塚
悲運のお姫様を祀る塚
小さな青石で積まれた祠(ほこら)が、鴫山姫塚で、お姫様を祀っています。 このお姫様には、悲しい伝説が残されています。
昔、京の公郷のお姫様が不治の病にかかり、 手当のしようもないことからうつろ船(空っぽの船)に乗せられて流されてしまいました。 船は西に流され、陸地(八幡浜市川上白石浦)に着いて陸に上がろうとすると、嫌われ追い払われ、ついに鴫山に来て落ち着かれることになりました。 鴫山の人たちは、このお姫様に同情して小屋を建て、村養いしたそうです。お姫様は村人の親切を非常に喜び、 この地には永久に不治の病にかかる人が出ないように守ってあげようといわれたそうです。 それからお姫様が亡くなられるまでの数年間、毎日、祈りをこめて墨や朱法華経を青石に写されたということです。
お姫様の亡くなられた後、里人達が相談して、これらの青石を積み上げ、祠(ほこら)をつくってあわれなお姫様の霊を慰めたそうです。 間口が185センチ、奥行き、高さが140センチの石積みとなっています。
三瓶・明浜地区
歴史・文化
ジオ
実はこの青石は緑色片岩というこの鴨山地域には存在しない石で、八幡浜市川上白石海岸方面から運ばれてきたのではないかと考えられています。
また、祠の内部には一つの石から造られた五輪塔もあります。