観光地十字ヶ池
その昔、弘法大師が大地を十字に切って湧いた不思議な池
大野ヶ原には弘法大師にまつわる伝説がいくつか残っていますが、この十字ヶ池もその一つです。 弘法大師がこの地にも寺を一つ残したいと思った際、大野ヶ原の高地であるための水不足のつらさを痛感したそうです。そこで持っていた錫杖で、足元の大地を十字に切りました。するとそこから、こんこんと清らかな水が湧き出し、人々は大師の神通力の偉大さに驚き深く感謝しました。そして大師への敬意を込めて、その湧水の池に「十字ヶ池」という名前を付けました。 現在は残念ながら、池には水の影はありません。昭和46年当時にはまだ水があったらしいのですが、今ではおぼろげに十字の跡が見て取れる程度です。 しかし、四方には石仏が奉られ、現在でも弘法大師の偉業を静かに伝えています。
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